『キャプテン・ノバ』。
どこかのヒーロー映画のようなタイトルですが、内容は至って普通(?)のSFアクション。
上映時間は1時間半ほどで、さくっと観られるシンプルな映画です。
けれど、観終わった後にはどことなく心が温まるような、やさしい映画だと思います。
ストーリーもシンプル。
未来の地球は荒廃しており、そうなった原因を止めるために主人公の女性が過去へと飛びます。
無事に過去には着いたものの、タイムトラベルの影響で遡った時間分若返り、身体が子どもになってしまい…現地で出会った少年と行動を共にすることになります。
SFと言えばこうだよね、と言った感じの内容(設定)なので、細かい部分の説明がなくともストーリーの理解は容易。その点をうまく使った構成だと思います。
短い時間ながらちゃんと起承転結があって飽きることがなく、多少ツッコミどころはあれど理解不能な部分もない。
SF作品が苦手な方でもわかりやすいのではないでしょうか。
途中で出会う人たちも優しく、主人公たちを裏切ったり危害を加えたりも無いですし(ストーリーの進行上トラブルは起こりますが)、誰も死にません。無理やり痛めつけられることもない。
とは言え、ありがちな展開ながらも最終的にはどうなるんだろうと思わせてくれる、程よいドキドキ感もある良い映画だと思います。
終わり方も良いですね。あくまで子ども達にフィーチャーしている辺りが。
SF作品ってスリラー系も多いですし、宇宙という危険の多い場所が舞台ゆえに悲しいことも起こりがちですが…。
この映画はそういうSFならではの「宇宙や未来の不透明性を活かした展開」に頼ることなくSFと人間ドラマをうまく絡めてあるので、シンプルかつ温かい映画だと思います。SF初心者にもオススメです。
ちなみに作中に出てくるおしゃべりAIロボットが、どうにも『スター・ウォーズ』のC-3POみがあって内心フフッとなりました。笑