のてライフ

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「ヘルメス」の謎が謎を呼ぶ

「ヘルメス」を読みました。

何年振りかってくらいにハードカバーの文芸書を書いました…。気になっていたイラストレーターさんが表紙を手掛けていたからと言うのもあるのですが、何よりまあSFだったので…(SF大好きマン)

books.rakuten.co.jp

 

今回は割と内容に直接触れていますのでご注意を。

 

後半はほとんど隕石衝突に伴う人々の行動だったり心情だったりで、前半のえらく勿体ぶった秘密の描かれ方からしてみれば至ってシンプルな展開でした。

それにしても結局、最初の実験時に起こった集団心理の原因はなんだったのか?光る青年とは?ルキに「まだその時でない」と言った男は?ヘルメスで起こったことは、作中で想像されていた通りの内容だったのか?つまりルキが全員を…?ルキの記憶は?黙示録の件は?AIについては存在する意味はあったのか?(単にSF要素出したかっただけ?)

謎が多すぎると個人的に思ったのですが(わたしが理解出来ていないだけ…?)でもそれに明確な答えはないまま終わってしまったな、と。

 

ただエピローグで、米国が似たようなことを繰り返していると言う話が出た時、「もしやこれは神の見えざる手によるループもの…?」という恐ろしい事実がふと頭に浮かぶという…わたしの想像に過ぎないのですが。

カドゥケウスは本当に人の意思によるものなのか?経済格差への答えも出ていないままだし…。

 

考察しがいがあると言えばそこまでですが、後半のファンタジー設定による失速感が気になる作品でした。何だか勿体ないな〜!設定としては面白いのに〜!