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憧れが詰まった『小川糸さんの春夏秋冬を味わうシンプルな暮らし』

今回は偶然の出会いにより衝動買いした『別冊天然生活 小川糸さんの春夏秋冬を味わうシンプルな暮らし』についてです。

こちらは本ではなくムックですが、読みものとしても充分楽しめる内容となっています。

books.rakuten.co.jp

 

わたしは雑誌を読むのが割と好きです。

ファッション、美容、暮らし、スポーツ、趣味実用…興味があれば何でも手に取ります。

しかし買い出したら正直キリがありませんし…こまめに読むのも時間的に難しいので、今のところ定期購入しているのは『GISELe』のみ。あとは定期とまではいかないけれど、1〜2ヶ月に一回くらいは購入している『&Premium』があります。この二冊は大好きな雑誌です。

そして、その他つまみ読み(つまみ食い的な)を出来るようにと、今はお試しで楽天マガジンに年間登録してあります。(キャンペーンのおかげで雑誌代一冊分で年間登録ができたので…)

 

今回の『小川糸さんの〜』は、そんな楽天マガジンで見つけたムックでした。

小川糸さんと言えば『ライオンのおやつ』『ツバキ文具店』『食堂かたつむり』などで有名なベストセラー作家さんですよね。

books.rakuten.co.jp

お恥ずかしながら実はわたし、タイトルやお名前はもちろん存じ上げておりますが、実際に読んだことはなく…。

個人的嗜好としてミステリーやSF、ファンタジーを好む関係上、現代小説(恋愛だったりお仕事だったり主人公の人生にまつわる系のお話)は読むことがないのです。

しかし小川糸さんともなれば当然お名前ぐらいは存じ上げておりますので、そんなベストセラー作家さんってどんな暮らしをされているんだろう…と何気なく開いたわけです。

 

初っ端から衝撃でした。

書き出しから「人生、どん底だった。」とあるように、小川さんは離婚を決意した後、襲いくるコロナの脅威に後押しされる形でそれまで暮らしていたドイツから日本へと戻って来られたのだそうです。

しかし愛犬のゆりねちゃんがいたとは言え、独りになった不安や、大好きなドイツを離れて戻って来た東京生活への違和感、そのようなものがあったのではと思います。

そこで出会ったのが信州のとある

なんと小川さんは心身を癒すための旅行で立ち寄ったその森に心惹かれ、すぐさま土地を購入し、山小屋を建てたのだそう。まさかの山暮らし

そして山暮らしをするためには車が必要ということで、ご自身の歳の半分くらいの若者たちに混じり教習所に通って車の免許を取られたそうです。こ、行動力……。

 

この驚きの冒頭を読んで、わたしはこのムックの即購入を決めました。(手元に置きたい本は絶対紙で買う派です)

 

美しいものに触れていたい。どうせ一日という時間を過ごすなら、美しいものを見て過ごしたい。(中略)形のあるなしにかかわらず、自分が美しいと感じるものに囲まれて、人生を終えること。それが、私にとっての幸せである。

——『別冊天然生活 小川糸さんの春夏秋冬を味わうシンプルな暮らし』より

この一文を読んで「ああ、いいな」と思いました。それは正しく幸せだ、と。

わたしもそんな風に生きたいと心の奥底では願っていて、それを叶えた小川さんは今となっては憧れの存在になりました。

誌面の写真も美しく、これほど美しい山があるのかとただただ感嘆するばかりです。

 

山暮らしという関係上、様々な物事が制限されることも当然あるわけで。それゆえに暮らし方、家事もシンプルにしていったと言う小川さん。

最新家電や機能性家具、収納に囲まれて暮らすのもおしゃれでモダンですが、わたし自身、いまの世の中に少し息苦しさを感じている身なので…こんな風にシンプルに、己の手で暮らすのもいいなと思ったりはします。縛られるものもない独り身ですしね。(実際にできるかどうかは別にして…)

 

そんな、息苦しさを感じているわたしが個人的に救われた一文があります。

「本にはもっといろいろな楽しみ方があっていい。あまり周囲の情報に左右されず、自分の直感にしたがって本を選んだり読んだりしていきたいです」

——『別冊天然生活 小川糸さんの春夏秋冬を味わうシンプルな暮らし』より

わたし自身好みが偏っていて、しかも天邪鬼で頑固。読みたい本だけ読むし、読みたくない本はとことん読みたくない。

そんな部分が世間と外れていると生きづらさのようなものを感じていたのですが…小川さんのこの言葉で少し息がしやすくなった気がします。

 

小川さんのお人柄を感じられる、とても素敵な本でした。

これは著書を読んでみよう。気になるのは『ライオンのおやつ』ですね…読みます。