『泣きたい夜の甘味処』。著者は中山有香里さん。
文字通り、何度読んでも涙が止まらなくなるコミックです。
それぞれ悩みや不安を抱えた主人公たちが、夜だけ営業しているという鮭と熊が営む甘味処に出会います。
提供するメニューは1日1品だけ。毎回変わるそれは、その時の主人公たちにぴったりのメニューなのでした。
1話1話は短くてサクッと読めるのですが、とにかく泣けます。
アナザーストーリーとして各主人公のお話の裏側も収録されていて、それを見るとまた泣けてくるんですよね…。
しんみりくるというか…心にじんわりくるというか…。
ちなみにわたしは「夫を亡くした奥さんと梅酒ゼリー」のお話が好きです。
アナザーストーリーも相まって泣けて泣けて…。
立ち直らなきゃと頑張るものの、旦那さんを病気で亡くした悲しみはすぐに消えるわけがなく、心が疲れてしまった奥さんに出された梅酒ゼリー。
手作りの梅酒は、寝かせた後は自分で飲むタイミングを決められます。できたから飲まなきゃ、というものではありません。
つまり、すぐに全部飲み込まなくていいこともある、というメッセージでした。
このお話のアナザーストーリーもとても素敵です。そう繋がってたんだ、と。
気になる方はぜひ実際に手に取って読んでみてほしいです。