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今回は本の話、しかも小説についてです!
恩田陸さんの『蜜蜂と遠雷』。文庫版の上巻を読みました。
恩田陸さんと言えば『チョコレートコスモス』『夜のピクニック』だったり、最近ならバレエ小説の『spring』でも有名なのではないでしょうか。
……と言いつつ、実は恩田陸さんの本は読んだことがなくて…。
『spring』がとても話題になっているのを見かけ、改めて気になった恩田陸さん。
割と芸術系の小説は好きなので(原田マハさんの絵画ミステリーだったり、砥上裕將さんの『線は、僕を描く』なんかも好き)、音楽系アーティスト小説と聞いて試しに読んでみることにしました。
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天才ピアニストたちがコンテストに出場し、自分自身の音楽と向き合っていく物語——『蜜蜂と遠雷』。
序盤から登場する天才少年の塵を中心に描かれるのかと思いきや、他にも主要人物として3人ものキャラクターが登場するのには驚きました。
その3人がそれぞれに思うところを抱えており、しかしそれでいて純粋にピアノへと向き合っていくのはみんな一緒。
コンクールに参加するコンテスタントたちの壮絶さ、音楽業界のアレコレなんかも事細かに書かれていて、こちらまでその壮絶さに胃が痛くなるような気がしてきます…。
わたしは音楽関連には全く詳しくもなければ造詣も全くないので、ちょっと浅い感想になってしまうかもしれませんが…。
よく楽器演奏者って、ただ楽譜通りに弾くだけでなく独自の解釈がどうこうって話があるんですよね。
多分…弾き方(強弱や伸ばし方?)やテンポとかそういった技術面での話?なのかな?と思ったりはするのですが…そうやって独自解釈された演奏は奏者の世界観が滲み出るんだろうな、と。
作中では、この辺りをキャラクターの心象風景になぞらえて表現されています。
文章でどうやって「音楽」を描写するのだろうと思っていたので、成る程と思いました。
ちなみに…実際、どうなんでしょう…?プロってこういう、奏者の世界観みたいなものが聴くとわかるものなのでしょうか…?瞼の裏に浮かぶ感じ…?
地味に気になる…。
***
とりあえずは上巻のみの読了なので、これからどう結末を迎えるのか非常に気になりますね。
単に「コンクールで誰が優勝した」なんて結末で満足する感じの作品ではないので…。
4人の天才たちの今後と言いますか、結末が非常に気になる。
またいずれ下巻も読みたいですね〜。