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自らの脚で踏み出すための「かがみの孤城」

辻村深月さんの同名小説を劇場アニメ化した「かがみの孤城」。金曜ロードショーでやっていたので観てみました。

 

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実は公開当時、何気に気にはなっていたんですよね…この予告編も何度見たことか…(仕事先で流れてた)。テーマソングもとても良いですよね。優里さんだったんだ…知らなかった…。

ただまあこれは個人的な好みの問題ではあるのですが、わたしはどうにもアニメ映画というものに苦手意識がありまして。かの有名なジブリもだし、あとは新海誠監督作品とか、細田守監督作品とかも…良い作品なのだろうと思ってはいるのですが、いざ観るとなるとどうしても腰が重くなってしまう。何でだろう…。

それでもまあ、コナンの映画だけは劇場で観るんですけれども…。(推しなので…)

 

そんな感じで気になっていた「かがみの孤城」。今回、金ローに初登場ということで。せっかくなので意を決して観てみることにしました。

(正直な話、ブログのネタにもなるかな…という算段もあった)

eiga.com

 

以下、ネタバレあります!

 

ストーリーとしては、それぞれ悩みを抱えた7人の中学生たちが、突然自宅の鏡を通して謎の城に呼ばれます。その城には秘密の鍵と部屋が隠されており、与えられた期限内にそれを見つければ一人だけ願いを叶えられる、というもの。

ただし願いを叶えるともう城には来られなくなる上に、みんなと共に過ごした記憶も無くしてしまう。鍵探しそのものは強制ではなく、城でのルールを守れば自由に過ごしていいということもあり、子どもたちは束の間でも現実から逃げられるこの場所になるべく長く居られるようにと、例え鍵を見つけても与えられた期限いっぱいまでは使わないことを決めます。

そうは言えど、実際には探せど探せど鍵を見つけられないまま最終日が間近に迫り…。

 

***

最後が怒涛の展開。不覚にもホロリと来ました。

リアルなんですよね、みんなの境遇が。学校でいじめられていたりして居場所がない。映画内では全員が自身の願いを明確に口にしたわけではありませんでしたが、恐らく言わなかった子たちも現状を変えたい旨の願いだったんじゃないかと思います。

 

けれど実際、願いは別のことに使われました。それでも確かにそれはみんなの願いだった。

 

最終的に物語の結末としては、各自が叶えたいと思っていた願いは自らが決断し動くことで、少しずつ現状を変える方向に向かって行きました。

主人公のこころも当初はいじめっ子がいなくなればいいと願っていましたが、友人の言葉に励まされ、母親や親身になってくれる大人の助けを借りつつ学校に戻る道を選びました。いじめっ子たちとはクラスを離してもらうという形で。

 

現実を変えるためには、自らが決断し動かなければならないこともあるということ。それを示したような形で物語は終わります。けれどそれは、彼女たちに城という居場所と似たような境遇の仲間の存在があったからこそ選べた選択。それは彼女たちにとって確かに救いだったと思うのです。

成る程な、と思いました。安易な神頼みで現状を変える話だったなら、ここまで物語に深みは出なかっただろうと。

すごく良い映画だった…これは原作を読んで深掘りしてみたいな。

 

 

ところで高山みなみさん、「真実はいつも一つ!」はアカン!それは違うやつ!笑わさんといて!