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人のこころのやわい部分に触れるような『ホテル・メッツァペウラへようこそ』


今日はコミックス『ホテル・メッツァペウラへようこそ』についてです。

じっくり腰を落ち着けて文字を追いたいところではあるのですが、最近は漫画の気分でもあり。

 

books.rakuten.co.jp

 

舞台はフィンランド、ラップランド地方。

謎の刺青青年『ジュン』は、老紳士たちが営む街外れのホテルに流れ着き、そこに住み込んで働くことに。

 

ジュンは礼儀正しい日本人の青年ですが、身寄りはおらず、身体にはゴツい和彫りの刺青が入っています。それだけでも何とな〜く大まかでも察することのできる過去。

拾ってくれた老紳士たちに多くを語ることはなく、しかしまた老紳士たちもジュンに話を強制することはなく。

ただただ、お客の少ないホテルで時たまやってくるゲストとの交流を交えつつ、ジュンと老紳士たちも交流を深めていくのです。

 

つながり、を描くのが上手いな、と。このメッツァペウラを読むたびに思います。

人と人とのつながり、縁。ほっこりするような、切ないような、何とも言えない気持ちにさせてくれるような、日常。

そういったものを描くのが上手いな、と…。ずっと見守っていたくなるような、やわらかい感覚を覚えるのです。

 

著者は福田星良さん。単行本としてはデビュー作含めた短編集が一冊と、連載作品であるこのメッツァペウラのみのよう。

過去に他社で…と言うのも無さそう…?なので、比較的ここ最近で活動されている作家さんなのでしょうか。

 

そしてあとはまあ、びっくりするほど絵が上手い。これはびっくりするわ(2回目)

背景まで描き込まれ、まるで目の前にその情景が広がっているかのような画面にただただ引き込まれる。

それもあって、ジュンが触れる人びととの交流に感情移入してしまうのです。気持ちが痛いほどわかってしまう。

 

現在4巻まで出ているのですが、実はわたしは2巻までしか買っておらず…今どういう話に転がっていっているのかわからないものの。

できるだけ長く、この切なくも愛おしいつながりを眺めていたいと思ってしまいます。

 

 

残りの巻も買わなければ…こうしてどんどん読みたい本が増えていく…書斎付きのひろ〜い部屋に住みたいものです……。