綺麗に整えられた絵も良いのですが、わたしは『スケッチ』を見るのが結構好きです。完成された絵よりも息遣いを感じるというか…。
鉛筆や筆で、その時の情景を映し取るようにただ線を引く。そうやって生まれた荒さのあるスケッチの方が「その瞬間」を感じられるような気がして。
門野葉一さんというイラストレーターさんがいるのですが、この方の描かれる男性に一目惚れしたんですよね…。
リアル過ぎず、でも二次元的というほどでもなく、けれど『存在している』感。まるで息遣いまで感じられるような、色気。
スケッチらしくざっくりしていてラフさもあるのに、その線は迷いなくあるべき場所に引かれていて、かと言って整い過ぎているということはなく。
ただただその人を写し取り、浮かび上がらせているうつくしい鉛筆の線に魅入られます。
他にもスケッチ集は出されているようですが、わたしはひとまずこちらの『MEN IN SUITS』を購入。
文字通りひたすらスーツの男性です。色気が素晴らしい…。
明暗の描き方が恐ろしく上手い。どこにどういう線を引いて、どこに影をつけどこを強調すれば良いのか、が的確すぎる。
これは本当にデッサンの勉強にもなります…。わたしもこんな風に描いてみたいものだ…わたしの描くデッサンはただただ真面目で面白味に欠けるものなので…。
ちなみに門野さんはもう一冊スケッチ集を出されているようなので、こちらも欲しいところです。